建設業界で重要な役割を果たす不動産営業について、仕事内容や資格の必要性、資格の種類、試験概要と難易度について解説します。また、不動産営業の仕事に役立つ資格取得のメリットについても触れていきます。さらに、当メディアの注目エリアである東京都で、不動産営業として活躍できるおすすめ会社もご紹介。不動産営業の仕事に役立つ資格取得とスキルアップを目指している方は、ぜひ参考にしてください。目次不動産営業とは？引用元：photoAC不動産営業は、不動産の売買や賃貸に関する取引を仲介するのが主な業務です。顧客との円滑なコミュニケーションを図りながら、物件の情報提供や案内、契約手続きのサポートを行い、顧客のニーズに合った物件を提案します。また、マーケティング活動や価格交渉なども担当し、取引の成立に向けてさまざまな業務を行います。不動産営業になるための方法や仕事内容を詳しく解説している記事もあるので、こちらも併せてご覧ください。不動産営業になるには？不動産営業の仕事内容や働き方を現役の不動産営業に聞いてみました！不動産営業に資格は必要？引用元：photoAC不動産営業として働くことに資格は必須ではありませんが、キャリアアップを目指すなら不動産営業の仕事に役立つ資格取得がおすすめです。建設業界でのキャリアを積む上で、不動産営業に関連する資格は重要な要素となります。資格取得により、より幅広い仕事の選択肢が開けるだけでなく、信頼性の高い専門家としての地位を確立することができます。不動産営業に役立つ資格引用元：photoAC不動産営業に役立つ資格を一覧にまとめました。資格名概要宅地建物取引士・宅地建物取引業法に基づいて認定された国家資格者・宅地建物取引業者が行う不動産の売買、交換、賃貸の取引を公正かつ誠実に業務を行うファイナンシャルプランナー・日本FP協会が実施する国家検定・1級・2級・3級の等級があり、学科試験と実技試験を実施・個人や家族の資産や収入などを分析し、資産形成や財務計画を提案管理業務主任者・マンション管理業者が管理組合に対して管理委託契約に関する重要事項の説明等を行う国家資格者司法書士不動産登記の手続きを代理する国家資格。不動産取引を中立的に進められる法律の専門家不動産コンサルティング技能士不動産の有効活用や投資に関するアドバイスを行う民間資格。不動産の企画・提案力が身につくマンション管理士マンションの管理に関する法令や管理業務の実務に精通していることを示す国家資格インテリアコーディネーター室内空間の企画・設計・監理を行う民間資格。インテリアに関する知識と技能を有していることを示す賃貸不動産経営管理士賃貸住宅の管理に必要な知識や技能、倫理観を有していることを示す国家資格競売不動産取扱主任者不動産競売のプロとして競売に関するアドバイス及びサポートを行うために必要な知識・能力を有していることを示す民間資格これらの資格は、それぞれの分野で不動産営業の業務を遂行するための専門知識と技術を身につけます。自分の興味やキャリア目標に合わせて適切な資格を選択しましょう。宅地建物取引士の試験概要と難易度宅地建物取引士の試験概要については、以下のとおりです。受験時期毎年1回、10月の第3日曜日受験料8,200円受験資格日本国内に居住する方（年齢、学歴等関係なく誰でも受験可能）試験方法50問・四肢択一式による筆記試験合格率17.2％令和5年度宅地建物取引士資格試験結果の概要によると、合格率は17.2％でした。受験者の多くは、不動産業や金融業、建設業などの業界から参加し、その構成比は35.2％に及びます。また、試験に挑む受験者の平均年齢は35.6歳であり、社会経験を積んだ成人が中心です。宅地建物取引士資格試験は、合格率や受験者の背景からも高い難易度であることが伺えます。ファイナンシャルプランナーの試験概要と難易度ファイナンシャルプランナーの試験概要については、以下のとおりです。受験時期・1級FP：年1回・2級FP：年3回・3級FP：年11回受験料・1級FP：20,000円・2級FP：学科と実技の場合 11,700円・3級FP：学科と実技の場合 8,000円受験資格・1級FP：日本FP協会認定のCFP®認定者など・2級FP：日本FP協会認定のAFP認定研修を修了した者など・3級FP： FP業務に従事している者または従事しようとしている者合格率・1級FP：学科試験13.00％／実技試験96.2％・2級FP：学科試験39.00％／実技試験61.12％・3級FP：学科試験83.14％／実技試験86.56％ファイナンシャルプランナーの試験は、合格率から見ると、実技試験の難易度は比較的やさしめであると考えられるでしょう。しかし、学科試験は合格率が13.00％と非常に低く、難易度が高いことが分かります。特に1級に関しては受験資格を得るまでがハードルが高いという背景があるということにも考慮が必要です。学科試験では、しっかりとした知識と理解が求められますが、実技試験では実践的なスキルや経験が問われます。難易度が高い資格ですが、適切な準備と対策を行えば、合格することは十分可能でしょう。管理業務主任者の試験概要と難易度管理業務主任者の試験概要については、以下のとおりです。受験時期毎年1回受験料8,900円／事務手数料275円受験資格年齢、学歴等関係なく誰でも受験可能試験方法50問・四肢択一式、マークシート方式合格率21.9％マンション管理に関わる国家資格試験です。毎年12月の第一日曜日に実施され、受験資格に制限はありません。試験は主要6科目から50問出題され、マークシート方式で行われます。マンション管理士試験合格者には一部免除があります。合格率は約20%前後で推移しており、宅建士やマンション管理士よりやや高めですが、司法書士や社会保険労務士といった難関資格よりは低くなっています。ただし、試験範囲が広く、法律や実務に関する幅広い知識が必要です。効果的な学習方法としては、テキストを繰り返し学習し、試験直前には過去問題を解くことが推奨されています。法令関係を重点的に学べるテキストの選択も有効です。司法書士の試験概要と難易度司法書士の試験概要については、以下のとおりです。受験時期筆記試験：7月上旬口述試験：10月上旬受験料8,000円受験資格年齢、性別、学歴等に関係なく、誰でも受験可能試験方法筆記試験及び口述試験合格率近年は約4％台で推移司法書士試験は、年1回7月に実施される難関の国家資格試験です。筆記試験と口述試験の2段階で構成され、筆記試験は計5時間にわたり11科目を対象としています。合格率は毎年4〜5%程度で推移しており、宅建士試験と比較してもかなり低くなっています。280点満点中211.0点以上（約75%）が合格の目安です。試験の難易度が高い理由として、広範囲な試験科目、相対評価による合格者決定、3つの基準点の存在、特殊な法律科目の多さ、「捨て科目」を作れないことなどが挙げられます。合格には効率的な学習方法と十分な準備期間が必要で、多くの受験者は数年間の準備と複数回の受験を経て合格に至ります。不動産コンサルティング技能士の試験概要と難易度不動産コンサルティング技能士の試験概要については、以下のとおりです。受験時期具体的な日程は検索結果に記載がありませんが、年1回実施されています。受験料31,500円（税込）受験資格以下のいずれかに該当する方：・宅地建物取引士（主任者）資格登録者で、現に宅地建物取引業に従事している方、または今後従事しようとする方・不動産鑑定士資格登録者で、現に不動産鑑定業に従事している方、または今後従事しようとする方・一級建築士資格登録者で、現に建築設計業、工事監理業等に従事している方、または今後従事しようとする方試験方法1. 択一式試験（120分）事業、経済、金融、税制、建築、法律2. 記述式試験（120分）- 必修科目：実務、事業、経済- 選択科目：金融、税制、建築、法律の中から1科目選択合格率約40％不動産コンサルティング技能試験は、毎年11月の第2日曜日に実施される高度な専門試験です。試験時間は合計240分で、択一式と記述式の2部構成となっています。試験科目は事業、経済、金融、税制、建築、法律と多岐にわたり、幅広い知識が問われます。受験資格は宅地建物取引士、不動産鑑定士、一級建築士のいずれかの資格登録者で、現在その業務に従事している方に限られます。試験の難易度は非常に高く、受験資格自体が高度な資格を要求し、試験範囲も広範囲に及びます。合格後も5年以上の実務経験が必要となるため、総合的な難易度は高いと言えます。この試験は、不動産業界における高度な専門知識と実務経験を証明する重要な資格となっています。マンション管理士の試験概要と難易度マンション管理士の試験概要については、以下のとおりです。受験時期年1回実施（2024年度は11月24日（日））受験料9,400円受験資格年齢、学歴、性別に関係なく誰でも受験可能試験方法4分野について出題（試験時間：午後1時〜午後3時）1. マンションの管理に関する法令及び実務2. 管理組合の運営の円滑化3. マンションの建物及び附属施設の構造及び設備4. マンションの管理の適正化の推進に関する法律合格率毎年8～9％前後マンション管理士試験は、年1回11月頃に実施される専門資格試験です。2時間30分の試験時間で、法令問題、管理実務、建築知識の3分野からマークシート方式で50問が出題されます。合格率は例年7〜11%程度で、宅建士試験や管理業務主任者試験より低く、かなり難しい部類に入ります。難易度が高い理由として、広範囲な出題分野、各分野での深い知識要求、高い合格必要得点率（例年70%以上）が挙げられます。合格には約500時間の学習が必要とされ、網羅的なテキスト使用と過去問演習が重要です。受験資格はないため、基本から応用まで幅広く出題される点が特徴です。インテリアコーディネーターの試験概要と難易度インテリアコーディネーターの試験概要については、以下のとおりです。受験時期一次試験：2024年9月17日（火）〜10月17日（木）二次試験：2024年12月8日（日）受験料一次試験：11,550円（税込）二次試験：14,850円（税込）受験資格年齢、性別、国籍、学歴、職業、経験は不問試験方法一次試験：CBT（Computer Based Testing）方式二次試験：筆記試験合格率22〜25％インテリアコーディネーター試験は、一次試験と二次試験の2段階で構成される専門資格試験です。一次試験はマークシート方式で、インテリア計画や施工、法規などの知識を問います。二次試験は記述式とプレゼンテーションで、実践的なスキルが求められます。受験資格の制限はなく、誰でも挑戦できます。総合合格率は約22.5%〜25.1%で、一次試験の合格率が約30%、二次試験が約58%となっています。試験範囲の広さや実技試験の存在、高い合格基準などが難易度を高めています。学習方法としては、独学、通学、通信講座などがあり、個人の状況に合わせて選択できます。適切な学習計画を立てることで、合格を目指すことが可能です。賃貸不動産経営管理士の試験概要と難易度賃貸不動産経営管理士の試験概要については、以下のとおりです。受験時期2024年11月17日（日）13:00〜15:00受験料12,000円受験資格年齢、性別、学歴等の制限なし。日本国内に居住する方であればどなたでも受験可能試験方法四肢択一式、50問（120分間）※令和5年度及び令和6年度の賃貸不動産経営管理士講習修了者は45問合格率2023年度：46.1%（受験者数：18,701名、合格者数：8,628名）賃貸不動産経営管理士試験は、年1回11月頃に実施される専門資格試験です。マークシート方式で50問が出題され、賃貸住宅管理業務、建物の設備・構造、経営管理など幅広い分野から問題が出されます。合格率は約30%前後で、不動産関連資格の中では比較的取得しやすい部類に入ります。難易度が低い理由として、出題範囲が賃貸不動産に特化していることや、国家資格化されて間もないことが挙げられます。合格には最低100時間程度の学習が必要とされ、テキストや問題集を使用した独学や通信講座の利用が効果的です。また、試験前の講習受講も有利になるとされています。需要の高まっている資格で、早めの取得を検討しておくといいでしょう。競売不動産取扱主任者の試験概要と難易度競売不動産取扱主任者の試験概要については、以下のとおりです。受験時期年2回（5月と9月）受験料1級：21,700円（税込）2級：11,500円（税込）3級：7,900円（税込）受験資格年齢、学歴、実務経験等の制限なし試験方法1級：学科試験（筆記）と実技試験（筆記）2級・3級：学科試験（マークシート）と実技試験（マークシート）合格率2021年度：33％2020年度：30.3％2019年度：31.2％競売不動産取扱主任者試験は、年1回実施される専門資格試験です。2時間の試験時間で、不動産競売に関する基礎知識や法理論、実務についてマークシート方式で50問が出題されます。受験料は9,900円で、受験資格の制限はありません。合格率は約30%前後で推移しており、不動産関連資格の中では比較的取得しやすい部類に入ります。出題範囲が不動産競売に特化していることや、受験者の多くが不動産業従事者であることが、難易度が低い要因となっています。合格に必要な正答率は約70%以上です。ただし、民事執行法など宅建試験では扱わない法律も出題されるため、専門的な学習は必要です。宅建資格保有者にとっては、さらに難易度が下がり、追加学習で合格可能とされています。不動産営業に役立つ資格取得のメリット引用元：photoAC不動産営業の仕事に役立つ資格を取得することには、大きなメリットがあります。その資格がどのように仕事に役立つかを理解しておかないと、やる気も出にくいでしょう。不動産営業における資格取得のメリットは、以下のとおりです。顧客対応に自信がつく資格手当で給料アップの可能性が広がる顧客対応に自信がつく不動産営業に関連する資格を取得することで、不動産や不動産取引についての専門知識が身に付きます。この知識を活かすことで顧客との対応がスムーズになり、信頼関係を築くことができるでしょう。顧客からの質問や要望に適切に対応できる自信がつき、営業成績の向上にもつながります。資格手当で給料アップの可能性が広がる不動産営業に関連する資格を取得することで、企業側からの評価が高まり、資格手当や給与のアップの可能性が広がります。特に宅地建物取引士や管理業務主任者などの公的な資格は、不動産業界での信頼度が高く、取得者にとって給与面でのメリットが大きいです。さらに、資格取得によってキャリアアップの機会も広がり、より責任のある重要なポジションを目指すことができます。不動産営業の年収について詳しく解説している記事もあるので、こちらも併せてご覧ください。不動産営業の年収を業界別や年代別に調査！年収をアップするための方法も解説不動産営業として活躍できるおすすめ2社引用元：photoACここからは、不動産営業として活躍できるおすすめの会社を2社紹介します。どちらの会社も、不動産営業としての経験を積みながら成長していける魅力的な会社です。1.誠賀建設株式会社引用元：誠賀建設株式会社公式HP会社名誠賀建設株式会社本社所在地〒187-0011東京都小平市鈴木町1-472-40電話番号042-324-3224設立1973年8月公式サイトURLhttps://www.seiga-k.co.jp/誠賀建設株式会社は、東京多摩エリアを中心に宅地開発から木造住宅の設計、施工、アフターメンテナンスまでを展開する地元密着型の総合不動産・建設会社です。不動産営業として入社した後の1年間は、充実したOJT研修が用意されています。新規開拓のプレッシャーがなく、個人ノルマもありません。定期的な賞与とインセンティブ制度が設けられており、自分の頑張りがしっかりと評価されるのも働きやすさのポイントです。誠賀建設は、不動産営業としてのキャリアを築くための最良の環境を提供しています。経験の有無に関係なく、自分の可能性を広げたい方に、ぜひおすすめしたい会社です。誠賀建設株式会社で実際に不動産営業として働いている方のインタビュー記事も紹介しています。詳しく知りたい方は、併せてご覧ください。不動産営業転職活動インタビュー！～努力した分だけ得られるやりがい～誠賀建設でのキャリアアップに向いている人誠賀建設は、住宅建設と不動産業を手がける企業です。顧客との長期的な関係構築を重視し、多様な住宅関連サービスを提供しています。キャリアアップを目指す方に適した環境がそろっている会社です。幅広い住宅関連サービスに興味がある人誠賀建設は、注文住宅、分譲住宅、アフターメンテナンス、リフォームなど、多岐にわたるサービスを提供しています。住宅業界の様々な側面に携わりたい方にとって、キャリアの幅を広げる絶好の機会となるでしょう。顧客との長期的な関係構築に価値を見出す人同社の理念「家は、そこに住まう人が育てていくもの」は、単に家を建てて終わりではなく、長期的な視点で顧客のニーズに応えることを重視しています。顧客との継続的な関係を大切にし、信頼関係を築きたい方に向いています。専門性を高めたい人誠賀建設は、宅地建物取引士、1級建築士、2級建築士など、多数の有資格者を擁しています。専門知識を深め、資格取得にチャレンジしたい人をサポートしてくれる環境が整っている会社です。総合的な不動産ビジネスを学びたい人建設業許可と宅地建物取引業許可を取得しており、住宅建設から不動産管理まで幅広いサービスを提供しています。不動産業界の多様な側面を学び、総合的なスキルを身につけたい方に適しています。安定した企業でキャリアを築きたい人1971年の創業以来、長年にわたり事業を展開しています。多数の銀行との取引関係や業界団体への加盟など、安定した基盤を持つ企業でキャリアを築きたい方に向いています。誠賀建設は、幅広いサービス、顧客重視の姿勢、専門性の向上、総合的な不動産ビジネス、安定した企業基盤を求める方にキャリアアップの機会を提供します。誠賀建設でのキャリアに興味を持たれましたか？詳細は公式サイトでご確認ください。あなたの可能性を広げるチャンスが待っているかもしれません。誠賀建設株式会社の公式サイトを見る2.東京ビッグハウス株式会社引用元：東京ビッグハウス株式会社公式HP会社名東京ビッグハウス株式会社本社所在地〒100-0004東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル8階電話番号03-6896-1414設立2007年8月公式サイトURLhttps://www.tokyobighouse.com/東京ビッグハウス株式会社では、不動産営業として活躍し、主任昇格も目指せるチャンスが広がっています。主な仕事内容は、自社ブランドの新築戸建デザイナーズ住宅の営業・販売を担当し、お客様のニーズに合った物件を提案することです。明確な昇格基準を設けており、実力次第で主任になることも夢ではありません。また、社員一人ひとりの努力を給与や評価制度でしっかりと還元しています。最後に引用元：photoAC不動産営業としてのキャリアを築くことは、建設業界での成功に向けた重要な一歩です。資格を取得した後は、実践の現場で力を発揮していきましょう。東京都には、不動産営業として経験を積みながらスキルアップできる優良企業が存在しています。自分のキャリアパスにマッチした企業を選び、将来に向けたキャリア形成を着実に進めていきましょう。