設計士は、住宅の設計図作成からクライアントとの打ち合わせまで、幅広い業務を担う専門職です。建築士資格が求められることも多く、高いスキルと知識が必要とされます。本記事では、設計士ならではのやりがいについて詳しく解説します。おもなトピックスは次の3つ!設計士の仕事内容と必要なスキル設計士ならではのやりがいと魅力設計士のキャリアパスと注意点また、設計士を目指す方に向けて、成長できる環境を提供するおすすめの企業も紹介しています。設計士としてのキャリアを考えている方は、ぜひ参考にしてください。目次設計士の仕事とは引用元:photoAC設計士の仕事とは、クライアントとなる施主の要望のヒアリングや設計図の作成、行政手続きなどが主な仕事内容となります。設計士の仕事は無資格でも可能ですが、業務の専門性や法的な理由により二級建築士以上の資格が求められるケースが多いです。資格を持っていることにより、最初は設計士の仕事を行いスキルがついてきたら、建築士としてのキャリアを歩むことができます。二級建築士の受験資格として、7年間の実務経験が必要であるため、専門の科目を卒業しない場合は設計士として7年間従事する必要があります。建築士へのキャリアアップを考えている方にとって、重要な職種であるといえるでしょう。以下の流れで、具体的に設計士の仕事について解説します。クライアントとの折衝建築物の設計図を作る行政手続きクライアントとの折衝設計士の仕事として、クライアントの折衝が挙げられます。住宅のデザインや内装など、建築士や設計士が勝手に決められるわけではないため、設計士がヒアリングをしてどのような希望があるかをまとめます。その際、項目に沿った確認だけではなく、お客様の中にある潜在ニーズの抽出と抽象的な要望の具体化が重要です。そのため、ただ顧客対応するわけではなく、お客様の思いを形にすることが「クライアントとの折衝」になります。建築物の設計図を作る設計士は建築物の大枠となる設計図を作ることが主な業務であり、法律に沿って行うことから難しい仕事です。類似する言葉として、施工図がありますが意味が異なります。設計図は建設物の大枠となる建物の大きさ、建物の位置などを図面化した物です。一方、施工図はより詳細な寸法や電気工事などの図面が含まれています。設計図を作り住宅の大枠を作ることは、プランの具体性を出すためにも重要な仕事です。行政手続き住宅を建てる際、行政の許可なしでは建てることができません。例として、建築しても問題ないかについて役場に行き建築確認をしてもらう必要があります。確認については手続きなしではしてもらえないため、市町村及び都道府県、指定確認検査機関に依頼をする必要があります。必ずしも設計士が行う内容ではないですが、上記のような行政手続きを行い家を建てる準備をすることも重要な仕事です。設計士という仕事がもつ魅力とは?引用元:photoAC一番の魅力は、創造性と技術力を融合させ、人々の生活に直接影響を与える仕事ができることにあります。プロジェクトごとに異なる課題が待ち受けており、それを解決していく過程で常に新しい知識や技術を習得できるのも魅力のひとつ。建築のトレンドや新しい材料、技術の進歩に常に触れるため、常に最先端の情報に接することができるのもメリット。環境や社会問題に対して、設計を通じて具体的な解決策を提案できる点も大きな魅力といえるでしょう。チームでの協働作業を通じて、多様な専門家と交流し、幅広い視野を養うことも可能です。設計士としてのキャリアを積むことで、自身の成長を実感しながら、社会に貢献できる職業といえるでしょう。設計士がやりがいを感じるタイミング引用元:photoAC本文で解説した仕事内容を踏まえ、設計士がやりがいを感じるタイミングとして以下のようなことが挙げられます。設計した建物が完成する時携わった建物が地図に載った時感謝の言葉を言われた時設計士の仕事は高い知識と顧客から課題や要望をヒアリングする能力が必要で、誰でも出来る仕事ではありません。難易度は高いですが、やりがいを感じられる仕事であるため、以上のようなやりがいを感じたい方におすすめといえるでしょう。設計した建物が完成する時設計に携わった建物が完成する際、やりがいを感じることは多いでしょう。お客様と対話をした上で、設計をした住宅が形になる瞬間は何とも言い難い嬉しさがあります。完成するタイミング以外にも、住宅ができあがっていく様子も魅力といえるでしょう。お客様との会話の内容で「○○のような家が良い」「要望として○○」があるなどを思い出し、要望が形になることはやりがいを感じる瞬間といえます。携わった建物が地図に載った時建築物が地図に載ることは大きなやりがいと言えます。実際に地図に載るのは竣工後、数カ月経過した後になる可能性がありますが、時間の経過がワクワク感を増幅させ載った時の喜びは大きいです。地図に載る仕事に携わることは、まちづくりをしている感覚にもなるため、設計士をやるうえで魅力といえるでしょう。そのため、地図に載る仕事をしたい方にとって、設計士はおすすめの仕事といえます。感謝の言葉を言われた時設計士はお客様のコミュニケーションを取る仕事でもあるため、建築物が完成したタイミングでお客様から直接感謝の言葉をもらえます。建築に関わる仕事でも、全員がお客様から直接感謝の言葉をもらえるわけではないため、「ありがとう」を直接言ってもらえるのはやりがいに繋がります。仕事で感謝してもらう瞬間はかけがえのない瞬間です。満足のいく仕事をして、お客様の嬉しそうな表情を見ることは仕事を続けていく理由になるでしょう。設計士のやりがいについてご覧になっている方は、こちらの記事も読んでいます。もしよければご覧ください。注文住宅設計になるには?設計士の仕事で大変なところ引用元:photoACどの仕事でもそうですが設計士の仕事にも、やりがいと同時に大変さが伴います。一番のポイントは、長時間労働が求められること。繁忙期には土日出勤や残業が発生する可能性が高くなってしまいます。クライアントや他職種との打ち合わせが多く、高いコミュニケーション能力も必要とされる職業です。自身の技術や知識の不足を感じる場面にも多々遭遇するでしょう。スキルアップに関しては常にアップデートが求められます。企業によっては、資格手当がなかったり報酬が少ないと感じることがあるかもしれません。妊娠・出産・育児などのライフステージの変化に対応した柔軟な働き方ができるか不安を感じる場合も考えられるでしょう。これらの課題に対処するためには、労働環境の良い企業を選ぶことや、資格取得などのキャリアアップを図ることが重要です。ごく普通の設計士の1日のスケジュール引用元:photoAC設計士の1日の典型的なスケジュールは次の通りです。9:00頃|出勤メールチェックと返信を行い、その日のスケジュールを確認します。10:00頃|業務スタート午前中の主な業務が始まり、お客様や業者との打ち合わせ、現場訪問や調査を行います。12:00頃|昼食・休憩1時間程度の昼食・休憩をとりますが、忙しい時期は簡単に済ませることもあります。13:00頃|業務再開午後の主な業務が始まり、設計図作成や修正、模型制作や確認、資料調査や情報収集を行います。17:00〜18:00頃|退勤翌日の準備と日報作成を行います。設計士の仕事の特徴としては、外での仕事も多く、現場訪問や環境調査などで1日の業務が終了することも珍しくありません。パソコンでの図面作成だけでなく、多くの人とのコミュニケーションが必要であり、案件によっては残業が発生することもあります。さらに、協力業者との打ち合わせや連携が欠かせません。設計士は創造的な仕事であり、常に新しいアイデアを求められます。そのため、オンオフの切り替えは常に意識しておきましょう。自宅でリラックスしている時にもアイデアが浮かぶことがあるかもしれません。◎設計士のキャリアパスとは?将来の選択肢を解説!設計士のキャリアパスは、勤務先や取得資格によって大きく変わります。一般的には、設計事務所やハウスメーカーに就職し、経験を積みながら二級・一級建築士の資格を取得するのが基本的な流れです。経験を重ねることで、プロジェクトリーダーや設計監理者へとステップアップし、大規模な案件を手掛けることが可能になります。また、設計士としてのスキルを活かし、施工管理やインテリアデザインの分野へ転向するケースもあります。一定の実績を積んだ後は、独立して設計事務所を立ち上げたり、企業の設計部門で管理職を目指したりする選択肢もあります。資格取得と実務経験を積むことで、多様なキャリアを築くことができます。設計士についてのよくあるQ&A引用元:photoAC続いて、設計士についてのよくある質問を紹介します。設計士について少しでも疑問がある方は参考にしてみてください。Q.設計士と建築士の違いは?設計士は、建築物の設計を行う職業の総称で、必ずしも資格が必要ではありません。一方、建築士は国家資格を取得した人を指し、一級・二級・木造建築士の区分があります。建築士の資格を持つことで、法的に建築確認申請などを行うことができます。 Q.設計士になるにはどんな資格が必要?設計士として働くために必須の資格はありませんが、建築業界で活躍するためには「建築士(一級・二級・木造)」や「インテリアコーディネーター」、「建築施工管理技士」などの資格が役立ちます。また、CADのスキルを身につけると業務の幅が広がります。Q.設計士の年収はどのくらい?設計士の年収は、経験や資格の有無、勤務先によって異なります。未経験者や二級建築士資格を持つ場合は400万~600万円程度が一般的ですが、一級建築士資格を取得し、大手企業や設計事務所での実績を積むと800万~1,000万円以上を目指すことも可能です。独立するとさらに高収入を得られる可能性があります。【注目!】設計士になる際に注意しておくポイント設計士として働くには、専門知識の習得と資格取得の重要性を理解しておく必要があります。建築士資格がなければ設計できる範囲が限られるため、二級建築士や一級建築士の取得を目指すことが望ましいです。設計業務ではCADのスキルが必須となるため、実務レベルで扱えるようにしておくと役立ちます。さらに、設計士は残業が多くなりがちな職種であるため、ワークライフバランスを意識しながら働ける職場選びが重要です。特に、設計事務所やハウスメーカーなど、職場によって業務内容や働き方が大きく異なるため、事前にリサーチすることが大切です。設計士を目指す際は、キャリアプランと職場環境の両方を考慮して準備を進めましょう。設計士の仕事に就きたい方におすすめの住宅会社引用元:photoACここまで、設計士のやりがいについて紹介してきましたが、いかがでしたか?最後に、設計士の仕事に就きたい方に向けて、当メディア注目エリアの設計士を募集しているおすすめの設計会社をご紹介します。1.誠賀建設株式会社引用元:誠賀建設株式会社公式HP会社名誠賀建設株式会社本社所在地〒187-0011東京都小平市鈴木町1-472-40電話番号042-324-3224設立1973年8月公式サイトURLhttps://www.seiga-k.co.jp/誠賀建設株式会社は、創業50年を超える年間300棟以上の建築実績がある住宅会社です。設計士の仕事として、分譲戸建て住宅の設計を担当できます。お客様の要望を吸い上げて、理想の住まいの実現を支援できることが魅力です。誠賀建設の会社としての強み地域密着の施工実績新築・リフォームの一貫対応社員の働きやすさを重視資格として、二級建築士以上の資格が必要となるため、目指したい方は資格を取得してから応募しましょう。もっと詳しく誠賀建設について知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。誠賀建設の口コミとメリットは?良い口コミと悪い口コミ誠賀建設で設計として働くことのメリット顧客のこだわりを大切にし、設計から施工、アフターメンテナンスまで一貫したサービスを提供する地域密着型の建設会社が誠賀建設です。設計者として働くメリットは多岐にわたります。■自由度の高い設計顧客の個性やライフスタイルに合わせた自由な発想での提案を重視しています。設計者の創造性を存分に発揮できる環境があります。■一貫したプロジェクト管理宅地開発から設計、施工、アフターメンテナンスまで自社で一貫して行うため、設計者としてプロジェクト全体を把握し、総合的な視点を養うことができます。■豊富な実績と経験年間300棟以上の建築実績があり、多様な案件に携わることで、幅広い経験を積むことができます。■ワークライフバランスの重視有給休暇の取得しやすさや残業時間の管理など、働きやすい環境が整っています。■良好な職場環境社内行事が多く、風通しの良い職場環境があり、チームワークを重視した働き方ができます。誠賀建設の求人情報や最新の情報については、以下の公式サイトをご覧ください。【誠賀建設株式会社の公式サイトはこちら】2.AIS総合設計株式会社引用元:AIS総合設計株式会社公式HP会社名AIS総合設計株式会社本社所在地〒320-0845栃木県宇都宮市明保野町2-10電話番号028-634-6010東京エリアの拠点所在地〒105-0013東京都港区浜松町1丁目21番4号崇城大学会館ビル電話番号03-5402-4181対応可能エリア栃木、東京、埼玉、茨城公式サイトURLhttps://ais-arc.co.jp/AIS総合設計株式会社は、栃木県に本社を持つ設計事務所です。主に大型建築物の設計を行っており、建設物の構造や設備、意匠の観点で設計を行っていることが特徴です。AIS総合設計の会社としての強み多様な設計サービスの提供高い設計精度とデザイン性ISO認証の取得設計士の募集をしているため、設計士としての就職を目指している方はエントリーしてみてはいかがでしょうか。まとめ引用元:photoAC設計士は住宅やその他の建築物を建てる上で、重要な役割をもつ仕事であることを紹介しました。その上で、やりがいを感じられるタイミングとして、以下をお伝えしています。設計した建物が完成する時携わった建物が地図に載った時感謝の言葉を言われた時簡単な仕事ではない分、やりがいを感じながら仕事ができるという点で魅力ある仕事と言えるでしょう。この記事を読んだ方はこんな記事もご覧になっています。もしよければご覧ください。注文住宅設計転職活動インタビュー